マドリードのバス・地下鉄・電車の利用方法
観光や出張でマドリード州内を移動する際には、次の点を知っておくとスムーズに利用できます。

地下鉄の利用方法

トランスポートカードの購入と運賃について
マドリードで地下鉄メトロ(Metro)を利用する場合は、専用のトランスポートカード(Multi card)を購入しなければなりません。日本でいうSuicaやICOCAのようなもので、カードが切符代わりとなります。
切符は1回券(Sencillo)が1.5〜2.2ユーロ、10回分の回数券 (Abono 10 Viajes)が12.2ユーロ。
※現在は公共交通機関の利用を促す目的で回数券が割引となっています(2025年8月時点)
※1回券か回数券を買う場合には、初回のみカード発行料金2.5ユーロが加算されます。
観光にはお得な乗り放題チケットがおすすめ
1日に何度も地下鉄を利用するなら、観光客向けのツーリスト・トラベルパス (Abono Turístico de Transporte)がお得です。
料金は1日券8.4ユーロ、2日券14.2ユーロ、3日券18.4ユーロ、4日券22.6ユーロ、5日券28.8ユーロ、7日券35.4ユーロ。これらの値段にはカード代も含まれているため、別途カード発行料金を支払う必要はありません。
回数券のチャージや残数の確認には公式アプリが便利
地下鉄メトロの公式アプリを利用すると、スマホで気軽にトランスポートカードのチャージができます。回数券があと何回残っているかという確認もでき、定期券の更新も可能です。(※現在のところ対応はAndroidデバイスのみとなっています)
→ Metro公式アプリケーション
バスの利用方法

バスの切符の買い方について
バスの切符の購入方法は、事前にトランスポートカードを買っておくか、もしくは、バスの中で直接切符を買うかのどちらかになります。
バスのトランスポートカードは地下鉄用のカードと同じもので、地下鉄の駅で購入できます。地下鉄と同じ回数券が利用できるので、複数回乗る予定があれば事前に買っておくと良いでしょう。
切符を買いたい時のスペイン語フレーズ
バスの中で切符を買う場合は、運転手さんに直接申し出る必要があります。ひとこと、次のように伝えてください。
「切符を1枚ください」🟰 Quería comprar un billete.(ケリア コンプラール ウン ビジェテ)
市内バス・市外バスの料金と支払いのタイミング
マドリード市内であれば、バスの運賃は一律1.5ユーロです。前方にある運転手側のドアから乗り、最初に料金を支払います。降りる時には、目的地の停留所に着く前にボタンを押して、停留所に着いたらそのまま下車すればOKです。
マドリード市外へと向かうバスは市内バスとは料金が異なり、地下鉄の回数券が利用できないので注意してください。※ カード自体は同じものが使えるのですが、回数券は別料金になります)
市外ゾーンの1回券は目的地によって2ユーロから3ユーロです。長距離バスに乗る場合は、乗車駅にある窓口で切符のご購入を。
※マドリードの市内バスは青色、市外バスは緑色にデザインされています。
バスの中で切符を買う際の注意点
バスで切符を買う時には、現金またはクレジットカードやタッチ決算で支払いができます。ただし、現金の場合は5ユーロまたは10ユーロの紙幣しか受け付けてくれません。バスに乗り込む前に、小銭を忘れずに用意しておきましょう。
バスの到着時刻の確認にはEMTアプリが便利
マドリード市交通会社(EMT)の公式アプリを利用すると、バスの路線や到着時刻が確認できます。
→EMT アプリケーション
電車(近郊列車)の利用方法

マドリード州内を走る電車セルカニアス
地上を走る電車は、セルカニアス(Cercanías)と呼ばれています
※スペインの国営鉄道レンフェ(Renfe)によって運営されている近郊列車です。
マドリード州を走るセルカニアスは、計9路線。それぞれC-1からC-10の番号で表されています。空港への往復が可能なのは、C-1とC-10線です。(C-3とC-4のみ終点によってaとbに分かれています)。
→ Renfe Cercanías マドリードの近郊列車路線図
電車の片道運賃・回数券・ツーリストパス
運賃はゾーンによって異なり、1.7ユーロから8.7ユーロ。それぞれのゾーンによって回数券を購入することができます。例えば、1.7ユーロの切符の10回券は10ユーロなので、複数の利用には回数券のほうが断然お得です。
ツーリスト・トラベルパス (Abono Turístico de Transporte)があれば、地下鉄もバスも、そして近郊列車も有効期間内制限なしで乗車できます。ゾーンによって2つのパスがあるので、目的地に合わせて選んでください。
長距離電車・高速鉄道(AVE)への接続
セルカニアスはマドリード州内の電車であり、マドリードから他の都市へと向かう場合にはRenfe(レンフェ)の長距離列車または高速鉄道AVE(アベ)への乗り換えが必要です。
近距離・中距離・長距離・高速列車が乗り入れているマドリード市内の主な駅は、アトーチャ駅(Atocha)とチャマルティン駅(Chamartín)の2つ。長距離列車では乗車前に荷物検査やチケット提示が求められるため、出発の30〜40分前には駅へ到着していることをおすすめします。
※2023年から鉄道の自由化に伴い、国鉄のRenfe以外にも格安の鉄道が運行しています。
→「マドリードから他都市へと向かう長距離列車」(近日公開予定)
運賃の決算方法
基本はクレジットカードやコンタクトレス決算が可能
地下鉄、バス、電車、またはタクシーでの移動も、いずれも現金、クレジットカード、デビットカード、またはタッチ決算がほぼ可能です。

30日間利用できる定期券
公共交通機関を1ヶ月何度も使うなら定期券の購入を
30日間、制限なしで公共交通機関が利用できる定期券も販売されています。
25歳までなら、すべてのゾーンの利用が可能で、料金は20ユーロ。
※2024年12月31日までの割引期間中は、なんと8ユーロとかなりお安くなっています。
26歳以上64歳までの定期券は市内のAゾーンで54.6ユーロ。市外へのバスはゾーンによって価格が異なります。
※2024年12月31日までは60%割引。
65歳以上の方は無料です。
定期券やツーリストカードの購入サポート

旅に備えておくと安心です!
定期券やトランスポートカード、ツーリスト・トラベルパスなどの購入手続きが自分ではできなさそう、と不安な方は、マドリード現地のサポート会社「おまかせマドリード」にご相談ください。
「スペイン留学の前に」「マドリード出張に備えて」など、日本からのお問い合わせも可能です。マドリードに到着してから「困った!助けて!」という時にも、どうぞ頼ってください。
信頼できる日本人スタッフによる対応なので安心してご利用いただけます。
▼おまかせマドリードのサービス内容と料金については、以下の一覧表をご覧ください。
