スペインのフルーツ – 旬カレンダー&相場価格

みなさんこんにちは!

日本から来られた方、そして旅行でスペインに滞在中の方へ。せっかくなら、この機会に スペインならではのフルーツ体験 をしてみませんか?

温暖な地中海気候と豊かな大地に恵まれているスペインでは、1年を通してとっても美味しいフルーツや、日本ではなかなか見かけない珍しいフルーツがたくさんあります。しかも、日本と比べるとびっくりするくらいお得に楽しめるんです!

今回は、スペインの定番フルーツと、スペインにしかない国産フルーツについて、旬の時期や産地なども併せて解説いたします。スペイン語での表記や相場価格、食べ方や日本の果物との比較なども、ぜひ参考に。

旅行中の楽しみのひとつとして、スペインのフルーツを味わってみてくださいね。

目次

スペインの定番フルーツは? – 旬カレンダーと価格の相場

※価格目安は、旬の時期に一般的なスーパーで売られている1kg当たりの平均的な値段です(2025年時に調査)。時期や地域、販売店などによって価格は異なる場合があります。

果物Fruta価格目安/1kg1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
オレンジNaranja約1,85〜2,65€
ミカンMandarina約2,15〜2,39€
レモンLimón約2,79〜2,90€
キウイKiwi約4,17〜4,96€
リンゴManzana約1,66〜2,29€
洋ナシPera約2,28〜2,82€
モモMelocotón約2,50〜3,58€
ネクタリンNectarina約1,99〜3,45€
スイカSandía約0,64〜1,52€
メロン
Melón
約1,11〜2,79€
ブドウUva約2,00〜3,45€
イチゴFresa約2,92〜3,77€
アプリコットAlbaricoque約2,00〜3,45€
サクランボCereza約2,40〜5,60€
カキCaqui約1,79〜5,99€
ザクロGranada約1,25〜2,99€
イチジクHigo約3,00〜5,78€
マンゴーMango約2,29〜3,30€
プラタノPlátano約1,50〜2,70€
メンブリージョMembrillo約8,00〜15,00€
チリモヤChirimoya約4,20〜7,80€
アボガドAguacate約1,20〜4,88€
果物Fruta価格目安/1kg1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
果物Fruta価格目安/1kg1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
オレンジNaranja約1,85〜2,65€
ミカンMandarina約2,15〜2,39€
レモンLimón約2,79〜2,90€
キウイKiwi約4,17〜4,96€
リンゴManzana約1,66〜2,29€
洋ナシPera約2,28〜2,82€
モモMelocotón約2,50〜3,58€
ネクタリンNectarina約1,99〜3,45€
スイカSandía約0,64〜1,52€
メロン
Melón
約1,11〜2,79€
ブドウUva約2,00〜3,45€
イチゴFresa約2,92〜3,77€
アプリコットAlbaricoque約2,00〜3,45€
サクランボCereza約2,40〜5,60€
カキCaqui約1,79〜5,99€
ザクロGranada約1,25〜2,99€
イチジクHigo約3,00〜5,78€
マンゴーMango約2,29〜3,30€
プラタノPlátano約1,50〜2,70€
メンブリージョMembrillo約8,00〜15,00€
チリモヤChirimoya約4,20〜7,80€
アボガドAguacate約1,20〜4,88€
果物Fruta価格目安/1kg1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

スペイン国産のフルーツ

スペインはヨーロッパの中でも国産果物が豊富なフルーツ王国です。まずは、スペインを代表する象徴的なフルーツと、スペインにしかない品種についてご紹介します。

【オレンジ】ナランハ / Naranja

主な産地:バレンシア州(Valenciana)、アンダルシア州(Andalucía)、ムルシア州(Murcia)

スペインでは、フレッシュな搾りたてのオレンジジュースを飲むのが毎朝の定番です。グラス一杯分のオレンジジュースを作るのに、オレンジは2個ほど。日本ではコストがかかってしまいますが、スペインでは手軽に味わえます。

オレンジの名産地といえば、バレンシア。収穫時期は11月〜5月で、この時期以外の夏から秋にかけて売られているオレンジは、スペイン国産ではなく輸入物が含まれている場合もあります。

食用とジュース用のオレンジの見分け方

スペインで売られているオレンジには、そのまま食べて美味しい食用と、絞って飲むのが美味しいジュース用があります。食用をジュースにしても、ジュース用をそのまま食べても特に支障があるわけではありません。ただ、それぞれに特徴があるので用途に合わせて選びましょう。

食用はナランハ デ メサ(Naranja de mesa)、ジュース用はナランハ パラ スモ(Naranja para zumo)と表示されていることもあります。

食用オレンジ
・皮がツルッとしていて、薄い(表面にシワが少なく、手触りがやわらか)
・丸みのある形で、やや大きめ
・甘味と酸味のバランスが良く、果肉がジューシー
・品質や見た目が重視されていて、価格がやや高か

ジュース用オレンジ
・皮が厚めで、ザラザラとしている
・小ぶりや不揃いな形が混ざっていることも
・糖度・甘味が高く、香りが豊か
・大袋やまとめ売りされていることもあり、1個あたりの価格は安め

メンブリージョ(Membrillo)

主な産地:カスティーリャ・イ・レオン州(Castilla y León)、エストレマドゥーラ州(Extremadura)

日本語では「マルメロ」や「西洋かりん」と呼ばれているメンブリージョ。生では渋みと硬さがあり、果肉を煮詰めると甘く濃厚な味わいになります。そのため、生食はされず、ペーストに加工するのが一般的。スーパーではフルーツコーナーにはなく、チーズ売り場や、バターなどがある冷蔵コーナーでメンブリージョペースト(Dulce de membrillo)が売られています。

メンブリージョペーストは、後味がさっぱりとした甘さが特徴です。繊維質や微細な粒が含まれているため、ややザラっとした舌触りがあります。チーズ(特にマンチェゴ)との相性が抜群で、スライスしたチーズにメンブリージョをのせれば、ワインにぴったりの絶品おつまみに。また、トーストに塗ったり、スペインの豚肉スプレッド“ソブラサダ(Sobrasada)”と合わせたり、肉料理に添えてもほどよいアクセントを加えてくれます。

【モモ】メロコトン / Melocotón

スペインのモモには、いくつか異なる種類があります。いずれも、スペインの夏を代表する果物です。

主な産地:ムルシア州(Murcia)、アラゴン州(Aragón)、カタルーニャ州リェイダ(Cataluña, Lleida)

日本の黄桃に近いのが、メロコトン(Melocotón)です。皮の表面に産毛があり、形状は丸くふっくらとしています。果肉がやや硬めで、歯ごたえのある食感。甘みの中にコクがあり、モッツァレラチーズやルッコラと合わせてサラダにしても美味しくいただけます。

モモ類の選び方

手に持った時に少し弾力のあるものが食べごろ。硬ければ数日常温で追熟させればOK。

【扁平桃】パラグアヨ / Paraguayo

主な産地:ムルシア州(Murcia)、アラゴン州(Aragón)、カタルーニャ州リェイダ(Cataluña, Lleida)

完熟すると柔らかくなり、日本の白桃にもっとも近いのが、パラグアヨです。甘味が非常に強く、酸味は少なめ。ジューシーで香りが良く、ヨーグルトと混ぜたり、軽く煮てコンポートにしたり、幅広くアレンジできます。形は、独特の平たい円盤型。赤みのある皮で、産毛が生えています。

【ネクタリン】ネクタリーナ / Nectarina

主な産地:ムルシア州(Murcia)、アラゴン州(Aragón)、カタルーニャ州リェイダ(Cataluña, Lleida)

ツルツルとしていて光沢があります。見た目は赤・黄色のナチュラルなグラデーションカラー。完熟すると柔らかくなりますが、少し硬い状態の果肉が詰まったシャキッとした食感も美味。ほんのり酸味が効いていて、ジャムにしたりパイ生地にのせて焼くと美味しくなります。

【すもも】シルエラ / Ciruela

主な産地:エストレマドゥーラ州(Extremadura)、アンダルシア州(Andalucía)、ムルシア州(Murcia)

酸味が強く、さっぱりとした甘さなのが、すもも=シルエラ(シルエラ)です。皮に張りがあって、パリッとした歯ごたえの皮と中のとろけるようなジューシーな果肉のバランスが魅力。

【ザクロ】グラナダ / Granada

主な産地:アンダルシア州(Andalucía)→特にグラナダ(Granada)、バレンシア州(Valenciana)

ザクロは、スペイン語でグラナダ(Granada)。その名が示す通り、グラナダを象徴するフルーツであり、都市の紋章にもザクロの実が描かれています。スペイン産のザクロは粒が大きく、荷重が豊富で甘味と酸味のバランスが良いのが特徴です。ポリフェノールやビタミンC、鉄分、カリウムを多く含み、抗酸化作用があるほか貧血予防や血圧を下げる作用があるとされています。

ジュースにして飲むと爽やかな美味しさで、色鮮やかなのでグリーンサラダに添えると見た目にも映える逸品が出来上がります。

【いちじく】イゴ / Higo

産地:エストレマドゥーラ州(Extremadura)、バレンシア州アリカンテ( Valenciana, Alicante)、アンダルシア州(Andalucía)

健康に意識が高い人たちに人気のイチジク。ビタミンや食物繊維が豊富で、カリウム、鉄分、ポリフェノールも含まれています。そのまま食べて美味しいのはもちろん、乾燥させたドライイチジクは、おやつにぴったりの濃厚なスイーツです。

皮が薄い場合は表面を洗ってそのまま食べることもできますが、皮が​​厚い場合は苦味があるため、皮を剥くか中身だけをスプーンですくって食べます。チーズ、はちみつ、ナッツとの相性が良く、お菓子作りや肉料理のソースにも合う果物。シェリー酒(Jerez)や赤ワインと一緒に楽しむのもおすすめです。

チリモヤ(Chirimoya)

主な産地:カナリア諸島(Islas Canarias)、アンダルシア州マラガ(Andalucía, Málaga)アルメリア(Almería)

チリモヤはもともと南米アンデスが原産とされていますが、スペインの温暖な地域でも栽培されています。外側はゴツゴツ、中は白くてクリーミー。ねっとりとした果肉が甘く、「バナナ、パイナップル、マンゴーをミックスしたよう」と例えられるトロピカルフルーツです。

シンプルで美味しい食べ方は、2つに切って、スプーンでそのまま種を避けてすくいます。ヨーグルトやアイスクリームにトッピングしたり、スムージーにしても◎。

【マンゴー】/ Mango

主な産地:アンダルシア州マラガ(Andalucía, Málaga)

熱帯産のマンゴーに比べて、スペイン産はやや小ぶりです。アンダルシア州では、夏に採れる手のひらサイズのミニマンゴーが人気。鮮度が良く、ジューシーで甘味をたっぷり味わえます。

【プラタノ】 / Plátano

主な産地:カナリア諸島(Islas Canarias)

上の写真が、スペインの「プラタノ」です。バナナでしょ?と思うかもしれませんが、バナナではなく、スーパーでもプラタノ(Plátano)とバナナ(Banana)は別物として売られています。

違いは、プラタノはスペイン産であること。100%カナリア諸島で生産されているもので、小ぶりで濃厚な甘さが特徴です。一方、バナナは主にエクアドルなどの南米産。プラタノよりも長く大きめで、あっさした甘さです。

プラタノは 一年中生産・流通されており、もっとも美味しく出回るのは、太陽量と気温が安定する春〜初秋(3月〜10月)ごろ。高品質の商品を取り揃えているスーパー「BM」では、バナナを置かずプラタノのみを取り扱っていて、そんな「スペイン産」にこだわりを持っている店もあります。

ブドウ(Uva)

主な産地:カタルーニャ州(Cataluña)、ラ・リオハ州(La Rioja)、カスティーリャ・イ・レオン州(Castilla y León)

スペインはヨーロッパ最大のブドウ生産国です。ワイン用、食用、乾燥用が生産されていて、そのうち約70〜80%がワイン用。テンプラニーリョ(Tempranillo)、ガルナッチャ(Garnacha)、アルバリーニョ(Albariño)といった品種はワインのために作られています。

食用では、赤い大粒のレッドグローブ(Red Globe)、緑色で種がなく甘さがさっぱりしているトンプソン・シードレス(Thompson sin semillas)、赤ブドウで食感がパリッとしているクリムゾン・シードレス(Crimson sin semillas)といった品種が一般的によく売られています。

※品名にあるsin semillas(シン セミージャス)とは「種なし」という意味で、トンプソンやクリムゾンなどの種がないブドウは、このように表記されています。

スペインでは年越しのカウントダウンに12粒のブドウを食べる習慣があり、その時に食べられているのは、緑色のトンプソン・シードレスがもっともポピュラーです。

アボカド(aguacate)

主な産地:アンダルシア州マラガ(Andalucía, Málaga)、グラナダ(Granada)

スペインのアボガドは、世界的にも高く評価されています。青みの香りが良く、クリーミーで濃厚、まろやかでナッツのような甘みがあり、リッチな味わいです。

一般的に多く出回っているのは、皮がゴツゴツとしているハス(Hass)という品種。このほか、地域や店によっては、皮がツルっとしていて緑色のフエルテ(Fuerte)が売られている場合もあります。味は、ハスのほうが濃厚で、フエルテのほうが繊維質が少なく滑らかです。

コクのあるアボガドをマッシュまたはスライスにして、パンにのせてオリーブオイルをふりかけ、軽く塩をふって食べるのがスペインの定番スタイル。相性の良いトマトと一緒にサラダやパスタに和えると美味しさが引き立ちます。

日本のフルーツと何が違う? スペイン独自の味わい

【サクランボ】セレサ / Cereza

主な産地:エストレマドゥーラ(Extremadura)、アラゴン州ウエスカ(Aragón, Huesca)、カスティーリャ・イ・レオン州(Castilla y León)

栽培量ではアラゴン州やカスティーリャ・イ・レオン州が多いのですが、美味しさで評判が高いのは、エストレマドゥーラ(Extremadura)産。昼夜の寒暖差があるエストレマドゥーラ地域では、果実の旨味が一層引き立てられ、甘く濃厚なサクランボが収穫されます

果皮は赤黒く、実はやや大きめ。品種は日本で売られているアメリカンチェリーと同じでありながら、スペインの環境で育っているため、糖度や甘さが異なります。スペイン産は、フレッシュな甘味の中にほどよい酸味が爽やかに感じられるのが特徴です。

【イチゴ】フレサ / Fresa

主な産地:マドリード州アランフエス(Madrid, Aranjuez)、アンダルシア州ウエルバ(Andalucía, Huelva)

スペインのイチゴは日本産に比べて果肉が硬めで、適度な酸味があります。比較的日本産に近い甘味を味わえるのは、マドリード州アランフエス(Aranjuez)で採れる小粒のイチゴ。春から初夏にかけて伝統的な栽培方法で育てられていて、甘みが強く、豊かな香りが魅力です。味わいが良く高品質であることが評価され、ブランド化もされています。

産地としては、アンダルシア州のウエルバがスペイン最大のイチゴ栽培量を誇っています。ウエルバ産の収穫時期は、12月〜6月頃。果肉が硬めで、日持ちが良いのが特徴です。大粒で、やや酸味が感じられます。

スペインの自然に囲まれたイチゴ狩り体験がおすすめ!

マドリード州では春から初夏にかけてイチゴ祭り(Fiesta de la Fresa)が開催されています。また、以下の場所ではイチゴ狩り体験ができます。

【メロン】/ Melón

主な産地:カスティーリャ=ラ・マンチャ州(Castilla-La Mancha)、ムルシア州(Murcia)

スペインでは日本にあるようなマスクメロンのような品種は一般的ではなく、メロン ピエル デ サポ(Melón piel de sapo)が売られています。この品種名を直訳すると「カエルの皮のメロン」。皮が緑色の網目模様で斑点があるために、そう名付けられたのだとか。

果肉は黄色に近い薄いオレンジ色で、ジューシーで甘く、爽やかな酸味を感じることもあります。

【洋ナシ】ペラ / Pera

主な産地:カタルーニャ州(Cataluña)、アラゴン州(Aragón)、ラ・リオハ州(La Rioja)

日本のナシに比べて柔らかいスペインの洋ナシ。完熟すると、トロける食感になります。軽く指で押して少し沈むくらいが食べ頃。まだ完熟していない場合は常温で追熟させましょう。そのまま食べる以外にも甘味料として活用でき、赤ワイン煮やピュレにも使われています。

日本のナシはスペインでは売っていない?

日本で食べられる幸水や豊水のようなシャリっとしたナシは、スペインのスーパーでは一般的に売られていません。ただし、アジア食材店では似た品種を輸入販売していることもあるので、気になる方はチェックしてみてください。

【カキ】/ Caqui

主な産地:バレンシア州リベラ・デル・シュケル(Valenciana, Ribera del Xúquer)、アンダルシア州ウエルバ(Andalucía, Huelva)

柿は、スペインでも「カキ」という名で売られています。綴りは、caqui。市場に出回っているのは、日本原産の柿を元に品種改良されているスペイン独自のカキです。特に有名なのが、バレンシア州で栽培されれているパーシモン(Persimon®)。独自の脱渋(渋抜き)技術によって、シャキシャキとした食感を残したまま甘くなるように作られています。

スペインにしかない新鮮なフルーツを楽しんで

栄養たっぷりのフルーツは、スペインでの暮らしには欠かせません。旅行や留学の際にも、日本では味わえない美味しさをぜひ試してみてください。

スペインでの生活や食事情など、さらに詳しく知りたい方は、現地の情報提供やサポートを行っている「おまかせマドリード」までお気軽にお問い合わせを。

▼おまかせマドリードのサービス内容と料金については、以下の一覧表からご確認いただけます。

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